第IV部会(電気・電子)
■ 電気電子工学科便り
学科長 石谷善博
新電気電子工学科の発足後、この3月をもって4年を満了し、初めての卒業生76名を送りだしました。その全員が就職または進学をし、内53名が当大学院博士前期課程電気電子系コースに進学しました。昨年は、国内では大震災、原発事故、世界ではヨーロッパの経済不安の長期化・拡大のため、我が国の産業界にとっては災い多い1年となり、卒業予定者は過酷な就職活動を強いられました。そのなかで、社会に旅立つことができた学生の努力に敬意を表すとともに、ご指導いただいた学科教員・スタッフ、事務、同窓会の皆様に感謝を申し上げます。
さて学科の近況でございますが、ベンチャービジネスラボラトリを立上げ、その施設長を務められました吉川明彦先生が定年退職され、名誉教授の称号が授与されました。長年の大学・学科へのご貢献に感謝申し上げます。4月1日には、電波物理工学教育研究分野の鷹野敏明先生が教授に、システム数理教育研究分野の小圷成一先生が教授に、分子機能デバイス教育研究分野の酒井正俊先生が准教授にそれぞれ昇任されました。また、パワーシステム教育研究分野に名取賢二先生が、電子情報システム教育研究分野に角江崇先生がそれぞれ新任の助教として着任されました。先生方の益々のご活躍を期待したいと思います。
この1年間の主要な受賞については、この4月に伊藤智義教授が文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞されました。学生では、3月に3年次学生川村悠祐さんが千葉大学学術研究学生表彰を受賞しました。
現在、原発事故により国内外で発電事業のあり方に関して波紋が広がっています。この事故により、技術のあり方が改めて問われるとともに、我が国の社会の変化についても再考が促される契機となっていると思います。新学科となって一巡が終わりました今年度、当学科でもより良い社会の構築に貢献すべく教育全般を見直して問題点を抽出し、当面の課題から長期的な課題まで分類して討論と対処を始めました。
以上、この1年の学科状況のご報告をいたしますとともに、同窓生の皆様には引き続きご支援を賜りたく、お願い申し上げます。