会長挨拶

会長挨拶

工学同窓会 会長 園田 眞理子

MARIKO SONODA

 大学卒業以来、30年余を経て、2015年5月より、工学同窓会会長を務めさせていただくことになり、その栄誉と同時に緊張を感じております。同窓会員の皆様におかれましては、非力な会長ではありますが、母校同窓会の発展のために、益々のご支援とご協力を賜れればと存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。
 ところで、同窓会の存在意義をあらためて考えてみますと、それは、同じ場所で学んだもの同士が、時と空間の隔たりを超えて繋がること、昨今の言い方でいえば、“ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)” の醸成ということに他なりません。先輩から後輩への縦のつながり、同級生同士の横のつながり、同じ大学、学部で学んだという分野を超えた横のつながりが、見えない糸のように結びついて、私たちにとって、「頼りになる何か」を提供してくれます。千葉大学工学同窓会は、東京高等工芸学校設立以来の歴史を数えると、7年後には開校100周年の節目の時を迎えます。この時空を超えたつながりが、今まで以上に頼りになる何かであり続けることを願ってやみません。
 しかるに、現下の我が国をとりまく状況をみると、世界に類のない少子高齢化の進展が進み、新たに大学に進学してくる学生たちは、1947 ~ 49年生まれの団塊世代や、1970年代生まれの団塊ジュニア世代とは大きく異なり、希少種ともいえるほどの貴重な人材です。この新しい種をどうやって育て、社会と未来に向かって大きく羽ばたけるようにするかは、日々その教育にあたっておられる教職員の先生方のみならず、私たち同窓会員にとっても同時的な課題です。現役学生の課外活動に対する資金的な援助など、今まで以上に充実する必要があります。本同窓会からの援助はささやかであるにもかかわらず、現役生たちはフォーミュラー、ロボコン、ソーラーデカスロン、東京デザインウィーク等の対外活動で大きな成果を上げています。
 一方、グローバル化の進展により、千葉大学は既に千葉県や、関東圏、日本といった境界を超えて世界と繋がっています。グローバルな世界では、大学は一つの重要なハブであり、大学を介して多くの留学生や情報が行き勝っています。千葉大学は、海に近く、成田空港があることもあり、伝統的に海外との交流が盛んです。この特色が一層強化され、同窓会員の皆様のグローバルな展開に、母校の存在が大いに役立てばと思います。
 さて、大量の情報がバーチャルに行きかう高度情報社会にあって、海外では、大学というリアルな空間の存在意義は“コミュニティとともに” だといわれています。その意味では、千葉大学も、地域社会におけるローカルな存在として、あるいは、同窓生がいつでも訪れることのできる開かれた空間としての役割が一層期待されているといえます。また、大学のみならず、会社も、個人も、社会や地域、他者への貢献が問われる時代です。大学がグローバルのみならず、ローカルにも心強い存在として多様な貢献が果たせるよう、同窓会員の皆様とご一緒に支援したいと思います。
 21世紀は9.11テロ、リーマンショック、東日本大震災と原発事故など、世界の根幹を揺るがす大事件を経て、今、大きな変革期を迎えています。工学分野の、精緻なエビデンスや実験等に基づき新しい技術開発やデザインを行う資質を大学で培い、社会の第一線で活躍されてこられた工学同窓会員の皆様におかれましては、その変容を冷静に捉え、次の展開を創造的に思考し、日々実行に移す毎日をお過ごしのことと思います。そのDNAを次の世代に確実に受け渡すべく、同窓会の活動にも今まで以上のご支援とご協力を賜れればと存じます。
 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

■経歴
昭和54年3月 千葉大学工学部建築学科卒業
昭和56年3月 千葉大学大学院工学研究科修士課程修了
平成5年3月 千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了
昭和56~59年 ㈱市浦都市開発建築コンサルタンツ
昭和59年~平成8年 ㈶日本建築センター
平成9年~ 明治大学
現在、明治大学工学部建築学科教授